being me, being you, no One knows the flow of someOne's time
2020 「第68回東京藝術大学 卒業・修了制作展」 サロン・ド・プランタン賞受賞
「MADD.award2020 大型映像部門」 グランプリ受賞
東京都現代美術館「おさなごころを、きみに(MADD.award2020アーカイブ映像出展)」
ある存在が発生して消える過程で、記憶が生まれる。
存在が消えても流れ続ける時間の間を意識する事で、「かつてそこにあったものは何か」について考える。
鑑賞者は靴を脱ぎ、細い道を進む。
床に敷かれたクッションの柔らかな感触が身体感覚を整える。
光源が回り続ける空間で、粘土の流動が繰り返される。
高解像度の入出力によって虚構への没入感を深め、
なまめかしくループする粘土の流動は記憶へと浸透していく。
映像技術の進歩は目の前に虚構と現実の揺らぎをつくることができる。映像が鮮明になり現実に歩み寄るほど、目の前の現象は虚構だということも認識されていく。
映像、言葉、記憶。いつも現実と虚構の間に立っている。いまここに流れている時間や空間は何をもって存在していると言えるのだろうか。
発生と消滅の間に「ひとつ」を発見したい。
PROCESS
8Kカムコーダーで撮影した短い映像を連続して再生することでクレイアニメーションになっている。
撮影状況と同じ真俯瞰で床に投影することで、高解像度の映像が実在感を持って流動する。